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番外編 私が家電業界を去った理由

番外編 私が家電業界を去った理由

 

私が家電関連業界から去って10年以上経過した。

私は2006年にこの業界に見切りをつけた。

 

私が入社した2004年には今は無きあの電機会社はすでには息をしていなかった。

世間には復活模索をアピールしていたが、全ての動きは会社の解体に向けて動いていた。

様々な家電メーカーに供給する部品があったが月日が立つごとに他の家電メーカーはその部品を独自に調達するようになってきた。

まあ、正直に言うと技術力があったというよりは圧倒的な低価格でOEMの方が得な状態にもっていっていた。

でも、時代は代わり構成部品が安く作れるようになってOEMを受けていたメーカーが自分たちで作ってもコストが変わらないくらいになってきた。

OEMは情報を開示してくれないとブラックボックスなんで不具合が起こったときやその予測が難しいが自分たちで作れればそれがない。

とくにPL法が厳しくなった昨今ではコストとブラックボックスのせめぎあいである。

 

かつて、OEMの王者と言われていた今は無きあの電機会社がOEM先の企業からも見放されてきているのを目の当たりにした。

 

家電量販店の加湿器売り場で一番目立つ商品、先進的な商品として飾られていたが、図面を引いていたのは今は無きあの電機会社ではない。

設計者も量産立ち上げ者もこの中国にある日系企業の中国人たちである。

メインではない白物家電とはいえ、かつては白物家電の2番手として日本では知らないものはいないほどの力を持っていたが今では設計も製造も中国頼り。

 

しかも驚くことに実はその図面ですら、オリジナルではなく模倣先があった。

実は私が最後に担当した電機会社がオリジナル製品を作っており、実はそれに対し権利関係に触れない程度に模倣したものだった。

 

他社から模倣され、同じグループからは類似品を出され共食いとなり、結局その会社は加湿器を作るのをやめてしまった。

ものづくりにおいてメイドインチャナになって数年で製造停止はよくある話だ。

 

下請け軽視といえば自動車業界が思い浮かぶかもしれないが、それ以上に滑稽なのが家電業界なのである。

家電業界は経営者>開発技術者>それ以外というヒエラルキーが顕著である。

さまざまな企業の開発技術者と打ち合わせをしたが、量産に携わるものを下に見ている傾向が多かった。

ものづくりは技術者だけでできるわけではない、多くのワーカーが間に入りさまざまな調整や管理し、部品を協力メーカーにお願いし、工場でワーカーがそれを形にする。

 

これはOEM/ODMの弊害かも知れない。

生産ラインと言うものが身近ではなくなり、ものづくりが見えなくなった。

かつて生産ラインにいた仲間はエンドユーザーでもあったがそれが居なくなったので使用者の視点が抜けはじめている。

 

圧倒的なデザインも無ければ圧倒的なスペックも無い、ましてや圧倒的な低価格でも無い。

それでも売れる内需の力は偉大である。

日系企業から技術を買い取った中国企業の家電も同じ状況になりつつある。

内需は必要だがそれが害悪になるそんな光景がこれからも続くのであろう。

 

ネトウヨ民主党政権のせいにしたがるし、左翼は自民党政権のせいにしたがるけどそんなんじゃないんだよね。

2004年でこの現状なんで90年代以前から家電業界はこんな感じなんだよ。